【レビュー】final B3:B1に比べて明るくつややかで音は近い。たしかにアニソン向きの音だ

Pocket

免責事項

レビューは手持ちの機種と販売店舗さんのご厚意で試聴させていただいた範囲内の機種で作成しております。ケーブルは標準付属品のはずですが、セッティングは販売店舗さんにより異なる場合があります。イヤーピースは手持ちのものを使える場合は、それを用いてテストしております。レファレンスはJVC スパイラルドット++ Lサイズですが、機種によって使えない場合もあるかもしれません。使えない場合どうするかはその都度。

テスト機は基本的にAstell & Kern KANN CUBEを用いていますが、音質の特徴を捉えるために副次的にONKYO GRANBEATなど別のDAPも使っております。

一応解像度とかの比較用にイヤホンのレファレンスを定めていて、EarSonics ES5です。

スペック

  • ドライバー:バランスドアーマチュアドライバー
  • ドライバー構成:2ドライバー
  • 周波数特性:非公表
  • インピーダンス:19Ω
  • 感度:102dB

使用感

装着感

ほかのBシリーズと同じく、装着感は安定している。

遮音性

耳をしっかり覆うので、遮音性は高め。

ビルドクオリティ

ビルドクオリティは高く、耐久性も高そう。mmcxの噛み合わせはやや硬め。

音質

総合:23/30
7.7/10

高域

8/10
8/10

明るくややシャープ感を出しつつ、全体的には滑らかな高域

  • 質感:ニュートラル
  • 明るさ:明るめ
  • 拡張性:良好
  • 派手さ:やや派手
  • 緻密さ:緻密

B1に比べるとシンバルのエッジ感は鋭くなっており、クラッシュ感はより鮮明に感じられるようになっています。そのためB1に比べてより繊細な音の表現が可能になっており、EDMやJAZZ、ロックでより空気感や刻みを感じることができるようになっている。

現状のBシリーズの中では、そのためもっとシャープネスが感じられるようになっているが、全体的にはマイルドカーブしており、耳への負担感は大きくならないよう配慮されている。

中域

8/10
8/10

ボーカルを始め中高域音が近めに聞こえてくる

  • 質感:ややウォーム
  • 明るさ:明るめ
  • 横幅:広め
  • 奥行き:普通
  • ボーカル:かなり前、明るめ、みずみずしい

Bシリーズ共通の特徴として、ボーカル表現はみずみずしさが強調されている。B1に比べると全体的に音が近く、やや前屈みに聞こえてくるため、奥行き感の面では大きく異なった印象を受ける。ギターサウンドは明るく潤い感のある音で聴かせてくれ、ピアノもみずみずしさがある。

B1に比べて中高域は全体的に近く、ボーカルフォーカスが高まっている反面、ギターやシンバルの存在感も高まっているため、やや中高域の支配力が強く、曲によってはうるさく感じるかも知れない。

低域

7/10
7/10

存在感が抑制されたクリアな低域

  • 質感:ややウォーム
  • 明るさ:明るめ
  • 重心:普通
  • 重み:普通
  • 重低音:クリア

B1の暖かみのある低域に比べるとだいぶニュートラルに近く、透明感のある低域になっている。中低域はスッキリしており、バスドラとベースラインは目立つ中高域から充分に分離されていて存在感は充分だが、力関係ではややおとなしめに聞こえる。

B1同様中高域の明るい色彩感に影響されており、低域は少し浅めに明るく聞こえる。

  • 【レビュー】iBasso IT04:バランスが良く、とくに低域や高域の設計は意外と煮詰めて作られていて、万能に聴ける印象。埋もれがちな機種だが、隠れた名機だ。

    日本ではDAPばかり評価されている感じのiBassoだが、実は密かに海外レビューで評価が高いのがこのIT04。各種レビューで「Great Sound!」と連呼されているので、「どんなもんかな」と興味を持ったけど、たしかにいろいろバランス良く、万能に音楽を楽しめる感じでフラッグシップとしてかなり成熟している印象を受けた。 どぎついところや変に不自然な演出感がなく、透明感や清潔感が大事にされていて、音場は広く、奥行きもあってリアリティがよく追究されている。日本ではほとんど無名に近く、埋もれた感じの機種になってしまっているが、これを埋もれさせるのは若干もったいない気がして、レビューした。 幸いなことにこのレビューを書いている2019年7月現在は価格も安定しており、手を出しやすい位置にいる。
  • 【レビュー】HIDIZS MS4:厚みのある自然な音が低域から高域まで豊かに響いてくる良質サウンド

    海外レビューなんかを読んだけど、結構評価分かれてる機種。まず低域は温かみがあって、結構深くまで出ているけど、地熱感があるのでクリア感はそれほどでもない。このあたりを肯定的に評価する場合は優れたベースサウンドという評価になるけど、否定的に評価する場合は深いところで濁っているという判断になる。これは好みの問題だけど、個人的には重低域に関して、ロックやJAZZを聴く関係上、地熱感を結構重視しているのでこの低域の評価に関しては私は肯定的に捉える派。 次に高域の少しつややかさを厚く表現するような、まろやかな質感に関してもボーカルディテールに照らし合わせて、聞き心地がよいという判断と、繊細さに欠けるという評価で分かれる。 で、ゆったりした低域に支えられた豊かな音場と音の厚みが良く、個々の音に明瞭感があるという点だけは基本的に評価が揺るがない。音場は基本的には厚みのある音で充実した感じであり、ウォームでマイルドな印象を受けるという点も異論は無いだろう。 そういうわけで、どちらかというとアコースティックなサウンドに強い印象を受けるが、一方で低域に適度なスピード感もあり、デジタル音を多用するダンスサウンドを聴いてみても、私は意外と満足して聴ける印象がある。たしかに中域から低域に少しふくよかな感じがあるので、密度高めかなとは思うけど、一方で見通しの良いクリアな感じもあるので、音の粒立ちは悪くなく、なんだかんだ言って万能に聴ける印象があり、聞き心地と聴き応えのバランスは良い感じでこの機種は好評価。

おすすめイヤホン

官能性

fhána 「青空のラプソディ」

中高域に適切な強調があるので、この曲だとボーカルとシンバルのシャリシャリなあたり、弦楽のツヤツヤしたあたりによくフォーカスがあり、潤い感に満ち、開放感もほどよくある形で味わえる。ややシャープネスは強めではあるが、質感はシルキーで耳にいたい感じはなく、ボーカルも抜けが良いがほどよく滑らかにカーブしていて、聞き心地が安定している。

ナナヲアカリ 「しあわせシンドローム」

中高域のキラキラしたあたりがきれいに味わえる。低域音もほどよくタイトでカラッとしており、スピード感がきれいに乗る。ボーカルフォーカスが利いており、サビではやや輝きが強く出て眩しい感じはあるが、マイルドさがあるのでしつこい感じはそれほどなく、聞き心地は悪くない。

LiSA 「crossing field」

この曲でも中高域のボーカルの明るい伸びとツヤ、シンセの透明感、シンバルのシャリシャリしたクラッシュ感を派手めに充分に聴かせてくれる。一方で低域はタイトで明るく、やや抑制的で軽快、高域はほどよくマイルドで開放的だが輝きをキツいところまでは目立たせない。

高垣彩陽 「Lasting Song」

ぶっちゃけちょっと低域明るめで黒みが足りず、なんとなく軽いかなとは思うけど、一方で中高域当たりが充分に明るく、濃く、ギターサウンドがかなりのびやかに聞こえる。質感的にはちょっとツヤツヤ感が強くて、ツルツルしている感じだけど、みずみずしさがある。

ORESAMA 「PEARLY×PARTY -Funkapop ver.-」

この今日の一番元気な中高域が思う存分楽しめる。音は少し滑らかで、シンバルにちょっとドライな印象も受けるが、ボーカルはツヤツヤ。低域も明るく、タイトで中域に被さらないので、音が近めの割に見通し感は良く楽しめる。

Rasmus Faber 「プレパラード」

ラスマス・フェイバー・プレゼンツ・プラチナ・ジャズ ~アニメ・スタンダード Vol.2~

明るいJAZZ曲も悪くない。たとえばこの曲とか。ただちょっと中高域が近すぎて明るさが強く、金管は明るくはっきり楽しめるが、やや渋みがない。個人的な好みで言えば、JAZZはB3やB1よりはB2の落ち着いた音が好きで、この曲もB2のもう少し渋い感じが好き。

金管の明るい伸びやシンバルのスパイシーさを楽しみたい人にはB3が一番良い。

おすすめイヤーピース

この機種のノズルの太さは普通。比較的万能にイヤーピースを合わせやすい。

AZLA SednaEarFit

AZLA SednaEarfit

低域がはっきり濃く聞こえるようになるので、相対的にバランスが良く感じられる。コントラスト感も改善され、中高域の音が背景の黒みが増したことによってより映える。

ePro Horn-Shaped Tips

ePro Horn-shaped Tips

音の抜けと広がりがよくなる。音の剥き出し感が減るので、輝きが適度に抑えられる分、聞き心地は安定する。中高域の派手さが減る分だけ中域に濃厚感が出る感じもある。

JVC SpiralDot++

JVC スパイラルドット++

シンバルの空気感はやや多く、派手めに聞こえる感じがある。

final E-CLEAR

final E-clear

開放感が増し、すっきりとした味わいになり、ボーカルフォーカスも増す。

AZLA SednaEarFit Light

低域に少し厚み、高域方向ではやや開放感が出て、シャープネスもわずかに増してシンバルの空気感も感じられるようになる。音場やや開放的。

radius DeepMount

radius deeo mount

低域の広がりがよくなり、存在感は少し増す。中域以上では音場の幅はやや狭まる。

【総評】明るめのアニソンやアイドルソング向きの音を持つ。Bシリーズで最も明るい

個人的な好みでいうと、ちょっっとキャラクターが明るすぎる上に音も近めで剥き出しに聴かせてくるところがあるので、若干くどいかなとは思う。ただそうしたくどさを不快感に繋げることがないよう適度にマイルドな調整も加えられており、はっきりしたシンバルやギター、何より明るい女声ボーカルを楽しみたい人には悪くない選択肢。

低域はイヤーピース次第で量感不足を感じるかも知れず、どちらにせよ低域ジャンキー向きではない。また全体的に暖かい聞き心地があるが、低域の暖かみは強くない。

final B3

7.7

高域

8.0/10

中域

8.0/10

低域

7.0/10

Pros

  • ビルドクオリティが高い
  • 明るめのサウンド
  • 中高域の聞こえが良い
  • 艶やかな音
  • 中高域で手がかりが多い

Cons

  • 抑制的な低域
  • やや目立ちすぎる中高域

Leave a Comment

CAPTCHA