免責事項
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TKZK Ouranosの概要
こんな人におすすめ
- 明るいサウンドが好き
- 解像度重視
- クリアなサウンドが好き
- スタジオモニターサウンドが好き
- サウンドバランス重視
- 見た目重視
- コスパ重視
基本スペック
- 周波数特性:10Hz-20kHz
- インピーダンス:32Ω
- 感度:110±3dB
- コネクタ:0.78mm 2pin
- 価格帯:5000円~10000円


- パッケージ:8.0/10.0
- ビルドクオリティ:8.0/10.0
- 装着感:8.5/10.0
- 高域:8.5/10.0
- 中域:10.5/10.0
- 低域:9.0/10.0
- 歪みの少なさ:9.5/10.0
- コストパフォーマンスボーナス:12.5/10.0
長所
- 優れた質感
- 明るい中域
- 優秀な原音忠実度
- 音像一貫性に優れる
- 優れた解像度
- 前方定位的
- みずみずしい
- 良好なサウンドバランス
- モニター的な低域
- 中域への適切なフォーカス
- 良好なサウンドバランス
短所
- ディテール感で少し物足りない
- 繊細さで少し物足りない
- やや物足りない高域拡張性
- 低域の深さで物足りない
- 定位感の正確性に少し劣る
TKZK Ouranosの特徴

- ローズゴールドのカーボンファイバー製フェイスパネル
- 新世代10mmデュアルキャビティドライバー
- 高性能CNT(カーボンナノチューブ)ダイアフラム
- 強力なN52ネオジム磁石
- 3.5mm金メッキ終端プラグ
- 高純度シルバーメッキ仕上げの純正ケーブル
- ソフトで耐久性のあるPVCシースケーブル
- 人間工学に基づいた快適なデザイン
- プロフェッショナル・チューニング・アジャストメント
TKZK Ouranosは、絶妙なデザインのイヤーシェルを持つプレミアムなシングルDD IEMです。高性能CNT(カーボンナノチューブ)振動板コイルを採用した10mm径の新世代ダイナミックドライバーを搭載しています。3Dプリントされた樹脂素材のイヤーシェルとローズゴールドのインレイ・カーボンファイバー製フェイスカバーで高級感を演出しています。TKZK Ouranosとセットで、お気に入りの音楽をクリアに、そして美しく聴きましょう。

最新鋭CNT振動板ダイナミックドライバーユニット
高品質なカーボンナノチューブ(CNT)振動板を採用した10mm径ダイナミック型ドライバーユニットを採用。また、高性能マグネットN52を搭載しています。ダブルキャビティ構造で設計されています。このドライバーは、豊かな音色と3つの周波数帯のバランスのとれた輪郭を持つ、層の厚いサウンドを生み出します。TKZK Ouranosは、さまざまなジャンルの音楽をうまく補完してくれます。

ソリッドビルドで絶妙なルックス
TKZK Ouranosは、カーボンファイバー素材のフェイスカバーにローズゴールドのフレークを施した美しいデザインを持っています。シェルは肌に優しい樹脂製です。TKZKは、高精度な3Dプリント技術を使用してシェルを作りました。カーボンファイバースタイルのフェイスカバーが、このセットにユニークで魅力的な外観を与えています。

バランスのとれた自然なサウンド
経験豊富なオーディオエンジニアの専門チームと、TKZK Ouranosのチューニングは、自然でバランスの取れたサウンドプレゼンテーションのために調整されています。ペアは、滑らかな、詳細な音、驚くほどよく音楽のさまざまなジャンルを補完するチューニング出力でそのユーザーをおもてなしします。

ソフトで耐久性の高いアウターシースを採用した高品質ストックケーブル
TKZK Ouranosは、取り外し可能な2ピンケーブルを採用しています。それは 3.5mm の終了のプラグが付いている高純度の銀製のめっきされたケーブルです。ケーブルは偶然の切断および損傷からそれを保護する柔らかいポリ塩化ビニールの外の外装を得ました。

パッケージ(8.0)

パッケージは価格帯の標準を満たしています。
パッケージ内容
- イヤホン本体
- キャリングポーチ
- イヤーピース
- 説明書など



















ビルドクオリティ(8.5)

ビルドクオリティは価格の標準を満たしています。
フェイスプレートが美しいですね。




















装着感(8.5)

装着感は良好です。



音質
HATS測定環境
- SAMURA HATS Type3500RHRシステム:HEAD & TORSO、左右S-Typeイヤーモデル(Type4565/4566:IEC60268-7準拠)
- AWA社製Type6162 711イヤーシミュレータ(HATS内蔵)
- マイクプリアンプ:Type4053
- 小野測器 SR-2210 センサアンプ
- 出力オーディオインターフェース①:RME ADI-2 Pro FS R Black Edition
- 出力オーディオインターフェース②:Antelope Audio Amari
- 入力オーディオインターフェース:RME ADI-2 Pro FS R Black Edition
カプラー測定環境
- Type5050 マイクアンプ電源
- Type E610A 711イヤーシミュレータ(カプラータイプ・IEC60318-4準拠)
- オーディオインターフェース:MOTU M2
アナライザソフト
- TypeDSSF3-L
- Room EQ Wizard
REW周波数特性
Type E610A 711イヤーシミュレータ(カプラータイプ)でのREWによる測定値です。測定値はHATSの測定結果と比較校正されていますが、HATSを用いた当サイトの基準としている測定結果とは異なります。測定値は他サイト(主に海外レビューサイト)のレビューとの比較用に掲載しています。
当サイトのレファレンスの測定結果については有料記事を参照してください。
周波数特性(RAW)

周波数特性/THD特性/ラウドネスステータス
測定値は有料記事をご覧ください。

オーディオステータス

※オーディオステータスは周波数特性(自由音場補正済み)から「各要素に関わる周波数帯域の平均値」を算出し、その特性平均値全体の「全体平均値」を求め、「各要素に関わる周波数帯域の平均値」の「全体平均値」からの乖離を数値化したものです。各要素の相対的な強さを表し、独自のオーディオ指標として導入しています。
制動
TKZK Ouranosはアンプの出力インピーダンスの影響をほとんど受けません。
測定値は有料記事をご覧ください。

音質解説
今回は標準イヤーチップ Lサイズを使い、FiiO M15で駆動してレビューします。
TKZK Ouranosはニュートラルかつフラットに近いサウンドシグネチャーを持っています。
レビューの各評価点の判断基準は以下の通りです。
- 原音忠実度:自由音場補正済み周波数特性に基づく判定値。どれだけフラットスピーカーの音(≒録音音源の再現度)に忠実かを表します。音域ごとに標準偏差から自動で算出、判定されています(低域:20Hz~200Hz;中域:200Hz~2.5kHz;高域:2.5kHz~20kHz;全体:63Hz~13kHz)[S+が最も原音忠実][S+が最も原音忠実]
- 臨場感/深さ/重み/太さ/厚み/明るさ/硬さ/艶やかさ/鋭さ/脆さ/荒さ/繊細さ/存在感:自由音場補正値に80phon時の等ラウドネス曲線逆補正をかけた聴感周波数に基づく判定値。一般的に適正音量時、各要素が聴感上ニュートラルからどれだけ強調されて聞こえるかの期待度を表します。自動算出、判定されています。[Bが最もニュートラルに近く、S+が最も強調度が高く、D-が最も強調が弱い]
- 質感の正確性:自由音場補正値に80phon時の等ラウドネス曲線逆補正をかけた聴感周波数に基づく判定値。一般的に適正音量時、200Hz~2.5kHzがどれだけ聴感上ニュートラルに聞こえるかの期待度を表します。自動算出、判定されています。[S+が最もニュートラルに近い]
- 定位の正確性:自由音場補正値に80phon時の等ラウドネス曲線逆補正をかけた聴感周波数に基づく判定値。一般的に適正音量時、1.5kHz~8kHzがどれだけ聴感上ニュートラルに聞こえるかの期待度を表します。自動算出、判定されています。[S+が最もニュートラルに近い]
- オーケストラのテクスチャ/雅楽のテクスチャ:それぞれのリファレンス音源を用い、各リファレンスイヤホンからの音質差を聴感テストしています。なお、リファレンスイヤホンは参考用であり、S+ほどリファレンスイヤホンに近いというわけではありません。[S+が最も評価が高い]
- クリア感:THD測定値に基づいて決定されています。[S+が最も評価が高い]
- イメージング:C80測定値に基づいて決定されています。(低域:50Hz~200Hz;中域:200Hz~2.5kHz;高域:2.5kHz~10kHz;全体:50Hz~10kHz)[S+が最も評価が高い]
これらの評価値は最終的なスコア算出に影響を与えますが、すべてではありません。

低域(9.0)
- 原音忠実度:S
- 臨場感:B
- 深さ:B+
- 重み:B+
- 太さ:B+
- 存在感:B

低域は少し浅く思えるものの、十分に直線的で見通し感は良好です。
中域とのバランスはほぼ釣り合っており、音量次第では中域よりわずかに弱くなる水準に整えられています。そのため、少なくとも適正音量付近で中域を邪魔することはほとんどないでしょう。
私の好みからするとドラムキックは浅く、重厚感は物足りず、インパクトはいまいちです。またランブルも弱いですね。
エレキベースも少し明るく、見通し感はよい気がしますが、黒さが弱くてコントラストはいまいちで深みに欠けます。
低域好きを満足させるのは少し難しいでしょう。一方で、モニター的なサウンドが好きなら、おそらく好ましく思うはずです。



中域(10.5)
- 原音忠実度:S
- 厚み:B+
- 明るさ:B+
- 硬さ:B+
- 存在感:B

TKZK Ouranosの中域はほぼ完全にニュートラルに近いバランスになっており、明るく前面に出てきます。中高域がわずかに前進的で、構築感がやや強めに感じられるモニター的な調整です。
スネアのキレやエレキギターのエッジはそれなりにしっかりしており、ソリッド感も十分で音楽の骨組みはかなり把握しやすい構造になっています。子音もわかりやすくボーカルの活舌がしっかり聞こえるほか、パーカッションも立ち下りと立ち上がりがわかりやすく、リズム感が明確です。
解像度や透明度も価格を考えると非常に優れた水準にあるとは思います。よく仕上げられた中域と言えるでしょう。



高域(8.5)
- 原音忠実度:C+
- 艶やかさ:B+
- 鋭さ:B+
- 脆さ:C+
- 荒さ:D+
- 繊細さ:D+
- 存在感:C

TKZK Ouranosの高域は拡張性はやや物足りませんが、悪くありません。ただ、精細感に欠け、ディテールがあいまいに聞こえやすく、定位感にも悪影響が出がちなのが気になります。
高域は全体的にエネルギーが低めで、高域に敏感な人でもセーフティでしょう。歯擦音は軟らかく、サ行も抑制的で刺さる感じはありません。ただ輝度は少し暗く、中域の明度に比べるとだいぶ弱い印象です。
そのおかげで中域のスポットライトが意識され、ボーカルや中域の楽器音が印象的に聞こえる音響構造にはなっているものの、やや静的でダイナミズムに欠ける印象を受けがちです。
ハイハットの煌めきはいまいちで、シンバル系の音が地味すぎる気がします。静謐感のようなものが感じられるところはあるので、これはこれで悪くない気もしますが、繊細さに欠けます。


定位/質感
- 質感の正確性:S+
- 定位の正確性:C+
- オーケストラのテクスチャ:A
- 雅楽のテクスチャ:A
定位と質感は以下の音源によって聴感テストされています。また質感についてはそれぞれリファレンスとするイヤホンは以下の通りです。
- オーケストラ:Berliner Philharmoniker and Rafael Kubelik「Dvorak: Symphony No. 9 in E Minor, Op. 95, B. 178, “From the New World” – IV. Allegro con fuoco
」(「Dvorak: The 9 Symphonies
」)[リファレンスイヤホン:AKG N5005
]
- 雅楽:宮内庁楽部「越天楽
」(「雅楽~平安のオーケストラ
」)[リファレンスイヤホン:final A3000]
オーケストラではコンサートマスターと指揮者の位置関係、チェロとバイオリンのバランスを重視しています。雅楽では篳篥の音が最も力強く聞こえること、とくに「塩梅」がきれいに聞こえることを重視しています。
この項目は各言語音の音域に対応し、西洋音楽(および洋楽)が好きな人はオーケストラのテクスチャを、日本の伝統音楽(および邦楽)が好きな人は雅楽のテクスチャを重視すると満足度が高いでしょう。
フルオーケストラ向きのイヤホンとしてTKZK Ouranosは悪くない選択肢です。透明度と解像度が高く、倍音はかなり自然につながっています。ただし、高域の繊細さの不足のせいで全体的に細やかなところがわかりづらく、ダイナミズムには欠けます。重厚感も個人的には少し物足りません。また定位感がちょっとわかりづらいですね。
雅楽も和音が非常に華やかで色気のある音で聞こえてうっとりできるものの、やはりディテール感の不足のせいで、とくに音の伸びに引き締まりが感じられず、わかりづらい印象です。


音場/クリア感/イメージング
- 音場:B+
- クリア感:A+
- イメージング:A-
- 高域:S-
- 中域:A
- 低域:B-

低域の深さは標準より少し物足りず、中域は比較的前面におり、高域の高さは少し物足りません。
クリア感は価格の水準以上でかなり優秀です。
イメージング性能は抜群に近く、とくに中域はかなり高めです。

音質総評
- 原音忠実度:S-
- おすすめ度:S-
- 個人的な好み:A+

サウンドバランスで見ると、TKZK Ouranosは低域が弱く調整されたTinHiFi C3のように見えます。
ドライバーの振動板素材が違うせいかわかりませんが、解像度はC3より高く、すでに優れていたC3から比べても一段パフォーマンスは上がっているとは言え、音質面でも価格差は十分に正当化されています。

音質的な特徴
美点
- 優れた質感
- 明るい中域
- 優秀な原音忠実度
- 音像一貫性に優れる
- 優れた解像度
- 前方定位的
- みずみずしい
- 良好なサウンドバランス
- モニター的な低域
- 中域への適切なフォーカス
欠点
- ディテール感で少し物足りない
- 繊細さで少し物足りない
- やや物足りない高域拡張性
- 低域の深さで物足りない
- 定位感の正確性に少し劣る

優秀な原音忠実度
明るくフォーカスされる中域
音像一貫性に優れる







レコーディングシグネチャー
レコーディングシグネチャーの基本的な原理、楽しみ方については以下を参考にして下さい。
レコーディングシグネチャーで使用している楽曲は私も大好きなゲームメーカー日本ファルコム様のものを使用させて頂いております。
参考用にレコーディングシグネチャーを掲載します。レコーディングシグネチャーのソースはRME ADI-2 Pro FS R Black Edition + TOPPING A90
を使い、レコーディングにはAntelope Audio Amariを用いています。イヤーピースは標準イヤーピース Sサイズを使用しています。
¥369,600(税込)
- SAMURA HATS Type3500RHRシステム:HEAD & TORSO、左右S-Typeイヤーモデル(Type4565/4566:IEC60268-7準拠)
- 5055Prot 実時間2ch 自由音場補正フィルター(特注)
- マイクプリアンプ:Type4053
- Brüel & Kjær 1704 マイクアンプ電源
- Bluetoothトランスミッター:FiiO BTA30
- オーディオインターフェース:Antelope Audio Amari
- レコーディングソフト:Audacity
浮遊大陸アルジェス -Introduction-(OST系)
- 楽曲名:浮遊大陸アルジェス -Introduction-
- アルバム名:Zwei!!オリジナル・サウンドトラック2008
- Copyright c Nihon Falcom Corporation

- 原曲(-23LUFS)
- TKZK Ouranos
Get Over The Barrier! -EVOLUTION!!-
- 楽曲名:Get Over The Barrier! -EVOLUTION!!-
- アルバム名:英雄伝説 零の軌跡 Evolution オリジナルサウンドトラック
- Copyright c Nihon Falcom Corporation
![イースVIII -Lacrimosa of DANA- オリジナルサウンドトラック [完全版]](https://i0.wp.com/m.media-amazon.com/images/I/81jXRkM29ZL._SS500_.jpg?w=1256&ssl=1)
- 原曲(-23LUFS)
- TKZK Ouranos
Formidable Enemy
- 楽曲名:Formidable Enemy
- アルバム名:英雄伝説 零の軌跡 スーパーアレンジバージョン
- Copyright c Nihon Falcom Corporation
![イースVIII -Lacrimosa of DANA- オリジナルサウンドトラック [完全版]](https://i0.wp.com/m.media-amazon.com/images/I/81OuvTqMT9L._SS500_.jpg?w=1256&ssl=1)
- 原曲(-23LUFS)
- TKZK Ouranos
総評
TKZK Ouranosは低価格でニュートラルかつフラットに近いサウンドシグネチャーを高解像かつ低歪で提供する優れたイヤホンです。価格帯ではかなりおすすめできるイヤホンであることは間違いなく、中域の明るいモニターライクなサウンドが好きなら魅力的な選択肢になります。
![【特集】個人的に気に入っているコスパ最強の中華イヤホンを紹介します[10000円~20000円編] 【特集】個人的に気に入っているコスパ最強の中華イヤホンを紹介します[10000円~20000円編]](https://i0.wp.com/cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kanbun/20210922/20210922100044.jpg?w=1256&ssl=1)
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